人は、まずは自分を生かそうとします。
ダイエットをしすぎると生理が止まってしまうように
栄養不足のお母さんは母乳が止まってしまうように
人間の身体は、生殖に関わる活動より
自分の生存のための活動が、優先されるのです。
私の身体は、
他の誰よりも私を1番に大切に思っていて
私のことを1番に守ろうとしているということを
私は子育てを通して体感しました。
だから、自分を大切に出来ていない時
身体はそれを不調としてサインを出します。
それは
ストレスから離そうとするためであり
無理をさせないようにするためです。
でも
そのサインを無視して
ストレスの渦に留まったり
無理を続けると。。。
身体の代わりに心が叫び出します。
心が 壊れていくのです。
ママが我慢を抱えていない時
子どもの泣き声はとても愛らしく、すぐに抱き上げたくなります。
けれど
ママが我慢をたくさん抱えている時
子どもの泣き声を聞くと
頭が割れそうなほどに痛くなります。
抱っこしなくちゃと頭では分かっているのに
鉛のように腕が重くなります。
腕が、持ち上がらないのです。
泣き続ける我が子を目の前にして
脳は思考を停止し
鼓膜から入る音は水の中にいるかのようにぼやけ
自分だけ世界から切り取られた繭の中に閉じ込められているような感覚になります。
頭では抱っこしてあげなくちゃと
思っているのに
頭では泣き止ませなくちゃと
分かっているのに
できない できないのです。
腕が 上がらないのです。
それは紛れもなく
身体が出している“もう無理だよ”のサイン。
“もうこれ以上何も抱えられないよ”のサイン。
だから、我慢をたくさん抱えているママの腕は
それ以上、他の何も抱えないように
自分の心と命を守るために
腕が 鉛のように重く 動かなくなるのです。
自分のことを自分一人で保てないときに
他の命を慈しむことは難しいものです。
優しいとか、優しくないとか
母親に向いてるとか、向いてないとか
もうそういうレベルの話じゃなくて
私たちの命は、まず自分を守るようにできているからです。
「自分の命にとっては、自分が1番」
1番が安定して初めて、子どものことを可愛いと思えるようになります。
1番が安定して初めて、他の命を守り救うことができるからです。
だから
泣く子を前に腕が鉛のように重くなったら
子どもの泣き声が可愛くないと感じるようになったら
子育てが辛いと思うようになったら
それは子どものせいでもあなたのせいでもなくて
それは
あなたも気付いていないあなたが
あなたを生かし、守ろうとしている証であることを
あなたも気付いていないあなたが
あなたを助けようともがいている証であることを
そして、あなたも気付いていないあなたが
あなたと、あなたの愛する子どもを救たくて泣き叫んでいる証であることを
どうか忘れないでください。