もし、自分の遺影を 自分の好きなものの写真にしていいと言われたら

ママちゃんのひとりごと


2019年12月4日

もし、自分の遺影を

自分の好きなものの写真にしていいと今言われたら

私は、今日さようならをしたダイニングテーブルと椅子の写真にしたいと思う。





10年前

パパと2人で暮らし始めた時

新しい生活に心を躍らせながら買った

椅子4脚セットで14000円だったダイニングテーブルが我が家にはある。




パパと2人、向かい合ってたくさん語らい

たくさんの喧嘩とたくさんの仲直りを繰り返したそのテーブルに

次の年には長女が増え

その2年後には長男、

さらにその2年後には次男が増えた。





今9歳の長女が

今7歳の長男が

今5歳の次男が

生まれてから今の今までずっと



朝ごはんも

昼ごはんも

おやつも

夜ごはんも



お食い初めから

離乳食

誕生日まで



毎日

毎日

家族のどんな思い出の日にも

私たちと共にあった我が家のダイニングテーブル。






10倍がゆも

味噌汁も



生卵も


納豆も



カレーも


ココアの粉も



子どもたちのよだれも涙も




たくさんのものをこぼし

たくさんのものが染み込んだ私たちのダイニングテーブル。






この子は新しい家には連れて行けない。



それは引越しが決まった時から

分かっていたこと。



そう、分かっていたことだ。





お別れをすることを決めたそのダイニングテーブルには

長女が初めてひらがなを書けた時に

マッキーが染みてうつってしまった「の」の字が

長男が鉛筆の先をドリルみたいにして空けまくってた穴が

次男が赤いクレヨンで描いたアンパンマンの絵の跡があった。



そして

予防注射を打つたびに看護師さんから「頑張ったね」ともらったトーマスやドラえもんのシール


きょうだいで取り合ったふりかけやカレーの箱に入っていた仮面ライダーやプリキュアのキラキラ光るシール

そして100円ショップで度々買った何のキャラクターでもない大量のシールたちが

子どもたちの席にびっしり並んでいた。





数え切れない落書きにも


もう今にも剥がれてしまいそうな年季の入ったシールにも



そのどれもに

子どもたちの誇らしそうな、嬉しそうな笑顔が張り付いていて



たまらなく愛しくて

愛しくて

愛しくて



4人目妊娠中のつわりがひどくて引越し作業の「さよなら」に立ち会えなかった私は



パパから携帯に送られてきた

ダイニングにポツンと残るダイニングテーブルの写真を抱きしめて1人で泣いた。





引越しが決まった時から

分かっていたこと。



この子を新しい家には連れて行けない。





そう、分かっていたことだ。






それでも

こうしてお別れの瞬間になると

名前も付かない星屑みたいな思い出が

私の中から溢れ出てきて止まらない。





家族の成長と共に

思い出をひとつひとつ整理して

私たちは前に進んでいく。

ずっと一緒にいたいけれど

ずっと一緒にはいられない。





分かっていたこと。



そう。

分かっていたことだ。





今日がさよならの日。


今日が姿を見られる最後の日。





これからパパの手で

ゴミステーションに運ばれる私たちのダイニングテーブル。




最後の瞬間に立ち会えないことが本当に申し訳なく、悔しくて

もう2度と、あの尊い時が貼り付けられたテーブルには会えないことが寂しくて


「私の代わりに今までありがとうっていっぱい伝えて」

と、私は泣きながらパパにLINEをした。





パパと結婚し

2人で暮らした小さなメゾネットのアパートの小さなダイニングに

2人で選んだこのテーブルがきた日のピカピカの喜びを

私は今でも覚えている。






そしてそのテーブルに

「ままのごはんおいしー!」と

両ほほを小さな両手で大事そうに覆い、目を細める子どもたちの笑い声や



どんなに私が私を嫌いになりそうな日にも

いつも変わらず『まま だいすき』と、笑った私の顔をお絵かきする

子どもたちの笑顔が増えていった幸せも。






10年経った今

子どもたちはもうご飯を食べながら寝そうになったりしないし

テーブルに納豆ご飯をすり込むことも

クレヨンの落書きをすることも

アンパンマンのシールをベタベタ重ねて貼ることもなくなったけれど



そのことを成長だと喜べるのは



子どもたちの全てを受け止めてくれてきた我が家のダイニングテーブルがあったから。





10年間

子どもたちがいっぱい汚してごめんね。



傷だらけにしてごめんね。






連れて行けなくてごめんね。




今頃気づいて本当にごめんなさい。





シールだらけのあなたが大好きだった。




落書きだらけのあなたが大好きだった。



あなたに集まる子どもたちと過ごす毎日が

本当に大好きだったんだ。






ありがとうって伝えることにすら気づけていなかったけど




10年間

子どもたちの成長を

ずっと一緒に見守ってくれてありがとう。



あの日我が家にきてくれてありがとう。



今日まで我が家にいてくれてありがとう。



自分の人生を誇りに思える私がここにいたことを

教えてくれてありがとう。





もし、今、自分の遺影を

自分の好きなものの写真にしていいと言われたら

私は、今日さようならをしたダイニングテーブルと椅子の写真にしたいと思う。



世界中探したって他には見つからない

子どもたちと出会えた私の人生が詰まった


汚れと思い出だらけのダイニングテーブルと椅子の写真にしたいと思う。





LICO

作家。ブロガー。
子育てアドバイザー。

自身の子どもの頃の経験を基に構築されたママちゃん育児法を軸として「子どもたちに【愛されている実感】を」を信念とし、子どもたちと穏やかに向き合うためのヒントや、我が家の日々の出来事などをブログで紹介しています。

怒り方も大切。
叱り方も大切。
でも  やっぱり一番大切なことは
その「怒る」でも「叱る」でもない
なんてことない日常が
ママの笑顔と愛に溢れていること 。 

自分の真ん中に『愛』だけしっかり持って
あとは  ゆるく生きましょう♡

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